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TOMORROWより 2013年6月29日
http://www.rise-tohoku.jp/tomorrow/2013/06/515/ (以下 転載) 8 子どもたちの未来のために 対立の時代を超えて 町が「帰る」「帰らない」の議論で割れかかっている時に要となったのが、子どもアンケートを通じて見えてきた、子どもたちの想いでした。大人達のこれまでと今を見つめてくれる目。混乱の先の未来を見つめてくれる目。私たち大人は目の前の出来事に一喜一憂して、大事なことを見失っていたのかもしれないと気づかされました。 子どもたちの目を通して見えた「ふるさと」の価値、「人と人とがつながっているあたりまえ」の価値、「家族が平和に暮らせること」の価値。メーテル・リンクの『青い鳥』のように、私たちが気づかないだけで、多くの「さいわい」が存在してもいます。 地震・津波の被災地、原発災害も重なった被災地、直接的な被災は軽かった地域、ほとんど影響の無かった地域など、生活する場によって見える地域は異なります。ですが、きっとどの地域にもプライスレスな価値が埋まっていて、単に大人たちには見えていないものがあるのでしょう。それを考えていくと、この被災の中における様々な気づきは、被災地のみに留めておくべきものではなく、価値を見失っている各地の方々とともに分かち合っていくことが大切なのではないか。今、私はそう感じています。 「対立の時代」「戦いの時代」に私たちは今まで暮らしてきました。誰が間違っていて、誰が絶対的な悪であるか、対立だけに留まる中では「智慧」は生まれず、課題も解決しないままになってきました。そろそろ、対立に留まる時期から、今生きる中で手に取れる課題を、力をあわせて一つ一つ解決していく時期に移ろうとしているのかもしれません。 「私」からはじめよう そんな中で、私たち大人が共有できる数少ないことは、「子どもたちの未来のため」という想いではないでしょうか。これは今の子どもにフォーカスを当てるだけでなく、10年後、20年後、30年後であり、さらに次の世代、その次の世代に引き継いでいくことに想いをはせていくものです。人は部分だけで成り立っているのではなく、生物的にも社会的にも様々な側面を持ち、全てがトータルされた中で暮らしを営んでいます。一つの分野に偏ることなく、様々な視点から「ゆくゆくの子どもたちにとって、何が必要か、何を仕上げていくか、何を残していくか」という目線が、今を生きる私たちに最も求められているのだと思います。 東日本大震災の当事者というと、狭い意味での被災者に留まってしまうのかもしれません。ですが、東日本大震災、原発災害というものが今の日本の縮図とするならば、「いかに当事者性を持って目の前に課題に対するのか」が、この時代に生きる方々に共通する課題になるでしょう。この震災を通じて明らかになってきた社会課題は、どの地域にも実は含まれた課題でもあるのですから。 それぞれの暮らしの場、仕事の場、活動の場において、私たち一人ひとりが、その解決のために力を合わせていくこと。「私」からはじめること。小さな活動が、身の回りを変え、地域を変えて、そして各地の仲間達がつながることで、さらに広い地域を変えていく。遠回り間もしれませんが、そのような「手に取れる」活動を通して、住みやすい地域を子どもたち、その後に子どもたちに引き継いでいきたいものです。 9.最後に、私個人としての振り返り 原発事故が起こった3月12日、家族と別れた私は、孤立した町民の支援に当たるべく、原発が爆発する中、最後に浪江町役場を後にしました。家族と離れ、無事でいるかとの不安はありましたが、妻に娘をゆだね、私自身は町民の方々の支援に没頭していました。 「怖いので現場を離れたい」そう切実に訴える若い職員もいる中、町民支援のためには私たちが崩れてはいけないと諭し、浪江町の津島地区での孤立無援に近い数日を過ごしました。その後町長の英断により、政府判断よりいち早く全町避難を始め、私はその方々を見送った翌16日にようやく人が暮らす地域に下りることができました。 その翌日、爆発が続く混乱する状況の中、妻と子がわずかなガソリンにもかかわらず、私の職場に来てくれました。それでも会えた時間はごくわずか。職場の玄関で見送った後に、私の顔には、気づかないうちに涙がつたっていました。心の底で、覚悟を決めていたことをその時改めて気づきました。そして、家族がいることの大切さ、一人で生きているのではないことの重さも同時に感じる機会となりました。これは私自身にとって「見えなかったもの」が「見えるようになったもの」の中でも、最も大切な一つです。 私自身が「子どもたちの未来のために」という時、その一人には確実に、自分の娘が含まれています。 職業として、業務としてという割り切り方もあるでしょう。ですが、父親として、この地で活動する公務員として、そして多くの仲間達の協力を頂いている者として、自分だからこそできる「役割」は果たしていきたい。悩むこと、迷うことは多くありますが、そのような「気づき」があったこと、私自身にとっては、この震災を通じた経験の中で得た貴重な「さいわい」の一つとなっています。 多くの方々にとって、今も、そしてこれからも、身のまわりの世界が平和であることを、心から願っています。(終わり) #
by no-nuc
| 2013-08-19 21:37
| 福島原発事故
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by no-nuc
| 2013-08-19 21:22
| 国外では
公開日: 2012/07/16 (以下、動画の解説より) 福島で昨年から始動し始めた<エートス・プロジェクト>とは何か、バーゼル大学医学部名誉教授ミッシェル・フェルネックスがその実態を明らかにする。 フェルネックスの論考「鍵となる嘘 —あるいはいかにチェルノブイリに刻まれた記憶を消し去ること」も重要。 http://echoechanges-echoechanges.blog... 解説は http://echoechanges-echoechanges.blog... 冒頭に出て来る3つの組織を簡単に解説: [1] EDF Eléctricité de France フランスの主要電力会社。1946年4月設立。当時1450の企業をまとめて国有化した。2003年6月に欧州通達に従って、改正された産業と商業の公益組織として再編され、2004年11月に公金に基づく株式会社として民営化された。しかし政府は85%の株を所有している。現在、58基の原子炉を開発し、75%の電力を原発で生産している。年商10億ユーロ。現在、ヨーロッパ中に進出し、それ以外に米国、ブラジル、中国、ベトナム、ラオスにも投資している。 http://france.edf.com/france-45634.html [2] Cogema/Areva 1976年に設立された核資源公社。ウラン採掘、核燃料製造、核燃料の再処理を行なっていたが、2001年、原子炉製造を行なって来たフラマトムと共同持ち株会社を設立し,傘下に原子力部門、核燃料部門、送電部門を持つ複合企業体アレヴァとなった。ただし、株は99%、仏政府が所有している。 http://www.areva.com/ [3] CEA Commissariat d'énergie atomique フランス原子力庁:元来,核兵器開発、製造と管理、また原子力の研究開発、原子力の産業への使用(電力開発)をめざした開発応用研究を行う部局として1945年に作られた。現在は最後に<et aux énergies alternatives が付け加えられ,代替えエネルギーも研究している(2010年より) 15718名の職員が勤務しており、年間予算は、39億ユーロ。 http://www.cea.fr/ エコー・エシャンジュ #
by no-nuc
| 2013-08-19 21:19
| チェルノブイリ
いつも元気に、一貫して原発について追究しつづけている、
楽しいおしどりケンさん、マコさんのおはなし。 でも内容はかなりシビアです。これが日本の現実。 #
by no-nuc
| 2013-07-05 16:34
| 福島原発事故
2013年6月28日
現在の日本の低線量被爆の現実について、 非常に簡潔にてきぱきとわかりやすく説明してくださっています。 #
by no-nuc
| 2013-07-05 15:45
| 放射能汚染をどうする
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